※敬称略
学校の音楽教育、幼児の音楽教育、障害児・者の音楽教育、社会教育としての音楽教育、音楽の専門教育などについて、基底論、発達論、教育課程論、授業論を4つの柱として、演習活動を展開する。
音楽科のカリキュラム研究における基礎的な資料を取り上げ、現状分析、歴史的ならびに比較的視点を組み込みながら、音楽科カリキュラムの課題と方法を探る。さらに、実践的な授業研究を行い、「子ども」「音楽」「授業」「教師」の視点から、音楽授業の実際を分析・解釈する。授業方法は、演習を主体とするが、できるだけ実習(授業研究)の機会も取り入れる。
大人は子どもの音楽表現あるいは子どもの音楽文化をどのように捉えてきたか。この問題を、音楽教育内外の様々な領域(民俗学、文化人類学、教育学、保育学等)における子どもの表現行為あるいは子どもの文化の捉え方の意義と限界を整理することによって考察する。
質的研究法の基礎を学ぶ授業です。講義にくわえて、代表的な質的研究法のひとつである、グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いたデータ分析等の演習を通して、質的研究法とは何か、質的研究法におけるデータ収集やデータ分析について理解を深めます。
音楽教育研究のためのデータサイエンス:教育分野における量的データの統計分析
教育学や心理学の分野で用いられる統計学の方法(データ解析の方法)をデータサイエンスの視点(データ重視の視点)から解説する。また、データ解析の実践力を深めるため、Excelの利用を前提に、授業で取り上げる方法を実際の調査データに適用して分析する実習を並行して行う。なお可能であればフリーソフトのRや統計解析ソフトSPSSを使用してより複雑な手法の理解と実践力を深める。
信頼される音楽教育を実現し続けるためには、エビデンスに基づく教育(Evidence-based Education)を提供することが不可欠である。指導法の有効性を正しく評価し、有効性の背景にある根拠を指導者として説明できるためには、世界中で行われている様々な研究の成果を正しく理解することや(文献調査)、実験研究を通した教育・指導内容のエビデンスを検証することが(Proof-of-Concept研究)、不可欠である。本講義は、音楽教育の持続可能な発展を実現する上で必要である、これら「文献調査」と「Proof-of-Concept研究」を行う具体的な手法と意義について概説し、音楽教育に関わる重要な研究成果についていくつか事例を添えて取り上げ、講義と演習、ディスカッションを通して、エビデンスに基づく音楽教育の考え方と方法を受講生が習得することを目指す。
音楽に関する教育学や心理学等の研究書や論文を講読し、研究についての基礎的理解を深める。心理学における代表的な研究方法を学びながら、音楽教育における研究方法を探る。
社会の諸領域で広がり、社会を作り出している生涯学習の領域全体をとらえつつ、特に大人が芸術を学ぶことの意味について深めていく。
※2024年度は休講。
音楽を形づくっている要素や要素同士の関連など、音楽の構造への知識を深め、それらがどのように働き、作用しあうことにより、音楽から人がどのような感覚や印象を受けるか、その関わりについて考える力を養うことを目指します。本授業は歌の作品を題材として展開していきます。